JAL便の出張が多い企業でも、JAL法人カードが最良の選択とは限りません。搭乗ボーナスとJALカード割引を重視する場合は公式カード、経費決済のJALマイル還元や追加カード管理を重視する場合は他社ビジネスカードが有効です。本記事では、出張頻度、年間決済額、カード発行枚数を基準に、選ぶべきカードとJALオンラインの活用方法を解説します。
- JAL法人カードの普通カードとCLUB-Aカードの違い、ショッピングマイル非対応の注意点
- 経費決済でJALマイルが貯まるビジネスカードの還元率、年会費、追加カードの違い
- JALオンラインを利用して航空券手配とカード決済を分ける方法
【結論】自社に合うカードはどれ?目的から選ぶJAL法人カード・ビジネスカード
30秒でわかる JAL法人カード・ビジネスカードの選び方
| 自社が重視すること | 第一候補 | 経費決済のJALマイル換算率 | JAL航空券の手配 | 先に確認する点 |
| JAL搭乗時のボーナスマイル | JAL CLUB-A法人カード | 0% | JALカード割引 | 発行約6〜7週間 マイルは搭乗者個人に積算 |
| 経営者本人の出張特典と事業経費を同一契約で管理 | JALダイナース+ビジネス・アカウント | 1.0% | JALカード割引または JALオンライン | 年間45,100円 従業員への大量配布には利用できない |
| 通常経費でJALマイルを最大化 | JALオンライン+セゾンプラチナ | 最大1.125% | ビジネスフレックス | SAISON MILE CLUB年5,500円(年間上限あり) 税金は0.5% |
| 追加カード枚数と出張補償 | JALオンライン+アメックス・ゴールド | 最大0.4% | ビジネスフレックス | 年49,500円 メンバーシップ・リワード・プラスは 2年目以降3,300円 税金は0.2% |
| 税金・高額決済と移行上限なし | ラグジュアリーカード Titanium | 0.6% | JALオンライン利用可否は要確認 | ポイント還元1.0%とJALマイル0.6%を混同しない |
| 年会費をかけずに導入 | セゾンコバルト | 通常0.25%、 対象サービス1.0% | JALオンライン利用可否は要確認 | 旅行保険なし、SAISON MILE CLUB対象外 |
JAL法人カード(公式)の基本スペックと知っておくべき4つの注意点
注意点①:カード決済(ショッピング利用)でマイルが貯まらない
JAL法人カードは、日常の事業経費を決済してもJALマイルが貯まりません。カード会社所定のポイントが付く場合はありますが、ショッピングマイル・プレミアムは対象外です。経費決済によるマイル還元を重視する場合は、経営者本人の利用ならJALダイナース、複数人で利用するならセゾンプラチナが基本です。
注意点②:海外旅行傷害保険の補償額(疾病・傷害治療)がやや手薄
海外出張時に重要な海外旅行傷害保険の補償内容にも注意が必要です。上位グレードであるCLUB-Aカードの海外傷害・疾病治療費用は最高150万円、普通カードは補償対象外です。海外出張が多い企業は、別の保険や補償額の大きいカードを併用してください。
注意点③:発行に約6〜7週間かかり、利用可能枠は審査で決まる
JAL法人カードは書面手続きが必要で、発行まで約6〜7週間かかります。利用可能枠は審査により個別設定されるため、高額決済を予定している場合は事前に確認してください。
注意点④:追加カード「9人目の壁」(9人目以降は「法人入会申込書」の書面提出が必要)
カード使用者は8人目まで変更届、9人目以降は法人入会申込書で追加します。Web完結型カードより手続きに時間がかかるため、利用者が多い企業は管理負担を確認してください。
JAL法人カード(公式)が利用されるケース【普通カードと CLUB-Aカードを比較】
JAL法人カードを選ぶ基準は、経費決済の還元ではなく、JALカード割引と搭乗ボーナスです。搭乗ボーナス25%と海外傷害・疾病治療費用の補償を重視する場合はCLUB-A、JALカード割引の利用を主な目的とし、保有コストを抑える場合は普通カードを選んでください。
| 比較項目 | 普通カード | CLUB-Aカード | バックオフィス視点での注意点 |
| カード1枚あたりの年会費(税込) | 2,200円(税込) | 11,000円(税込) | 1社につき代表者1名 |
| 経費決済のマイル換算率 | 0%(積算対象外) | 0%(積算対象外) | 重要: 日常の経費決済ではマイルが 一切貯まらない |
| JALカード搭乗特典 | 入会搭乗:1,000マイル 毎年初回搭乗:1,000マイル ボーナスマイル:フライトの+10% | 入会搭乗:5,000マイル 毎年初回搭乗:2,000マイル ボーナスマイル:フライトの+25% | |
| 追加カード | 年会費:2,200円 / 枚 | 年会費:11,000円 / 枚 | 法人カードはオンライン入会対象外で、 MyJALCARDも利用できません。 「9人目の壁」:9人目以降は 法人入会申込書の提出が必要です。 |
| ETCカード | 発行手数料:1,100円/枚 年会費:無料 ※2026年10月16日発行分から、 新規発行手数料は1,650円(税込) へ改定されます。 | 発行手数料:1,100円/枚 年会費:無料 ※2026年10月16日発行分から、 新規発行手数料は1,650円(税込) へ改定されます。 | 初期コストとして1,100円/枚が発生 |
| JALカード割引 | 対応 | 対応 | 当日予約変更可 |
| 海外旅行傷害保険(死亡・後遺障害) | 最高1,000万円(自動付帯) | 最高5,000万円(自動付帯) | |
| 海外 傷害・疾病治療費用(現地病院代) | 補償なし(0円) | 最高150万円 | 普通カードは現地での ケガ・病気治療費が全額自己負担 |
| 国内旅行傷害保険 | 最高1,000万円(傷害死亡のみ) | 最高5,000万円(入院・通院手当あり) | CLUB-Aは国内出張中の ケガによる入院・通院もカバー |
| 航空便遅延損害補償(欠航・遅延時) | 対象外(付帯なし) | 対象外(付帯なし) | 悪天候や機材トラブルでの 欠航・遅延に伴う宿泊費・食事代は自己負担 |
| ショッピングプロテクション | 対象外(付帯なし) | 対象外(付帯なし) | カードで購入した備品等の 破損・盗難補償は付帯しない |
搭乗ボーナス25%と海外傷害・疾病治療費用の補償を重視する場合はCLUB-A、JALカード割引の利用を主な目的とし、保有コストを抑える場合は普通カードを選んでください。
経費決済でJALマイルが貯まる法人カードおすすめ5選【JAL CLUB-Aとも比較】
経営者本人の出張と経費を管理する場合はJALダイナース、複数人で通常経費を決済する場合はセゾンプラチナが第一候補です。
以下では、経費決済でJALマイルが貯まらないJAL CLUB-A法人カードを比較基準として、年会費、JALマイル換算率、追加カード、出張補償を整理します。
| 比較項目 | JAL法人カード(CLUB-A) | JALダイナース(+ビジネスアカウント) | セゾンプラチナ・ビジネス・ アメリカン・エキスプレス®・カード | アメリカン・エキスプレス®・ ビジネス・ゴールド・カード | ラグジュアリーカード Titanium | セゾンコバルト・ビジネス・ アメリカン・エキスプレス®・カード |
| 位置付け | 比較基準 | 経営者本人の出張と経費を集約 | 通常経費のマイル還元を重視 | 追加カードと出張補償を重視 | 税金・高額決済を重視 | 年会費を抑えて導入 |
| 年会費(税込) | 11,000円 | 34,100円+11,000円=45,100円 (ビジネス・アカウント料+11,000円) | 33,000円 (※初年度無料) | 49,500円 | 55,000円 | 無料 |
| JALマイル換算率 (経費決済) | 0% | 1.0%(100円=1マイル) | 最大1.125%(※) ※SAISON MILE CLUB利用(本会員のみ) 年会費5,500円(税込) | 0.33%〜0.4%(※) ※メンバーシップ・リワード・プラス入会時 (初年度無料、2年目以降年会費3,300円(税込)) | 0.6% | 通常0.25% 対象サービス1.0% |
| JALカード搭乗特典 | 入会搭乗:5,000マイル 毎年初回搭乗:2,000マイル ボーナスマイル:フライトの+25% | 入会搭乗:5,000マイル 毎年初回搭乗:2,000マイル ボーナスマイル:フライトの+25% | 対象外(なし) | 対象外(なし) | 対象外(なし) | 対象外(なし) |
| 追加カード | 年会費:11,000円(税込) 変更届(8人目まで) 入会申込書(9人目から) ※いずれも郵送手続 | 従業員向けは発行不可 JALダイナースカードは個人向けカード | 年会費:3,300円(税込) 発行枚数:9枚まで Web申込可能 | 年会費: ・付帯特典あり13,200円(税込) ・付帯特典なしは無料 発行枚数:99枚まで Web申込可能 | 年会費:16,500円(税込) 発行枚数:4枚まで Web申込可能 | 年会費:無料 発行枚数:9枚まで Web申込可能 |
| ETCカード | 発行手数料:1,100円/枚 ※2026年10月16日発行分から、 新規発行手数料は1,650円(税込) へ改定されます。 年会費:無料 | 発行手数料:無料 年会費:無料 | 発行手数料:無料 年会費:無料 | 発行手数料:無料 年会費:550円/枚 | 発行手数料:無料 年会費:無料 | 発行手数料:無料 年会費:無料 |
| 海外旅行傷害保険(最高) | 最高5,000万円 | 最高1億円(利用条件つき) | 最高1億円(利用付帯) | 最高1億円(利用付帯) | 最高1億2,000万円 | 対象外(なし) |
| 海外 傷害・疾病治療費用 | 最高150万円 | 最高300万円 | 最高300万円 | 最高300万円 | 最高200万円 | 対象外(なし) |
| 国内旅行傷害保険(最高) | 最高5,000万円 | 最高1億円(利用条件つき) | 最高5,000万円(利用付帯) | 最高5,000万円(利用付帯) | 最高1億円(自動付帯) | 対象外(なし) |
| 航空便遅延補償(欠航・遅延) | 対象外(なし) | あり(最高2万円) | あり(乗継/欠航最高3万円) | あり(最高2万円) | あり(最高2万円) | 対象外(なし) |
| ショッピングプロテクション | 対象外(なし) | 年間最高500万円 | 年間最高300万円 | 年間最高500万円 | 年間最高300万円 | 対象外(なし) |
| 航空券の手配 | JALカード割引 | JALカード割引 | JALオンライン | JALオンライン | JALオンライン利用可否を確認 | JALオンライン利用可否を確認 |
| 主な確認点 | 経費経決済ではマイルが貯まらない | 年間コストが高い | SAISON MILE CLUBの 登録料と年間上限 | JALマイル換算率は高くない | 追加カードが4枚まで | 旅行保険や空港サービスなし |
JALダイナースカード+ビジネス・アカウントカード
JALダイナースカードにビジネス・アカウントを追加すると、JALの搭乗特典と経費決済1.0%のマイル還元をまとめられます。JALカード割引を利用できるほか、事業経費の支払口座を法人口座や事業用口座に設定できます。
年間コストは、本会員34,100円とビジネス・アカウント11,000円を合わせた45,100円です。ビジネス・アカウントは経営者本人の事業経費を区分するためのカードであり、従業員へ複数枚配布する運用には対応していません。
経営者本人のJAL出張が多く、事業経費でも直接JALマイルを貯める場合におすすめです。
| 項目 | 内容 |
| 券面 | |
| 国際ブランド | |
| 年会費 | 34,100円(税込) |
| ポイント還元率 | 1%(100円=1マイル) |
| 家族カード | 年会費:12,100円(税込) |
| ETCカード | 年会費:無料 |
| 旅行傷害保険(海外) | 傷害死亡・傷害後遺障害:最高1億円 |
| 旅行傷害保険(国内) | 傷害死亡・傷害後遺障害:最高1億円 |
| 各種補償 | ショッピング・リカバリー:500万円(自己負担額;10,000円) |
| 空港ラウンジサービス | 国内/海外あわせて1,700ヵ所以上ある空港ラウンジの無料利用 |
| 項目 | 内容 |
| 券面 | ![]() |
| 国際ブランド | |
| 年会費 | 年間手数料:11,000円(税込) |
| 発行スピード | 約3週間 |
| ポイント還元率 | 1%(100円=1マイル) |
| ETCカード | 年会費:無料 |
セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス®・カード
通通常の事業経費でJALマイルを効率よく貯める場合は、セゾンプラチナが第一候補です。SAISON MILE CLUBへ登録すると、通常利用で最大1.125%相当のJALマイルが貯まります。
ただし、税金・公金のJALマイル換算率は0.5%です。通常経費と税金を分けて還元率を計算してください。また、SAISON MILE CLUBには年5,500円の登録料と年間のマイル移行上限があります。
追加カードは最大9枚まで発行できるため、複数の役員や従業員へカードを配布し、通常経費のマイル還元を重視する企業におすすめです。
| 項目 | 内容 |
| 券面 | ![]() |
| 国際ブランド | |
| 年会費 | 年会費33,000円(税込) |
| 発行スピード | 最短3営業日 |
| ポイント還元率 | 基本0.5%相当
|
| 追加カード | 年会費 :3,300円(税込) |
| ETCカード | 年会費:無料 |
| 旅行傷害保険(海外) | 最高1億円(利用付帯)※2 |
| 旅行傷害保険(国内) | 最高5,000万円(利用付帯)※3 |
| 各種補償 | ショッピング安心保険:年間最高300万円(購入日から120日間補償) |
| 空港ラウンジサービス | ・国内の主要空港内ラウンジ無料 |
| 付帯サービス | SAISON MILE CLUBが利用可能:JALのマイル還元率最大1.125%(本会員のみ、年会費:5,500円(税込)) |
アメリカン・エキスプレス®・ビジネス・ゴールド・カード
アメックス・ビジネス・ゴールドは、追加カードの発行枚数と出張補償に強みがあります。付帯特典なしの追加カードは無料で、最大99枚まで発行できます。
JALマイル換算率は、メンバーシップ・リワード・プラス登録時でも最大0.4%です。マイル還元率よりも、基本カードの出張補償と追加カード枚数を優先する企業では、アメックス・ビジネス・ゴールドが有効です。
カード利用者が多く、海外・国内出張の補償と経費管理を優先する企業におすすめです。
| 項目 | 内容 |
| 券面 | ![]() |
| 国際ブランド | |
| 年会費 | 49,500円(税込) |
| 発行スピード | 個人事業主:約1週間 |
| ポイント還元率 | 基本100円=1ポイント |
| 追加カード | 年会費 |
| ETCカード | 年会費:無料 |
| 旅行傷害保険(海外) | 最高1億円(利用付帯)※3 |
| 旅行傷害保険(国内) | 最高5,000万円(利用付帯)※4 |
| 空港ラウンジサービス | 主要な国内空港とハワイホノルルの空港のラウンジを無料で利用可能 |
| 各種補償 | ショッピング・プロテクション® |
| 付帯サービス | ・ビジネス・フリー・ステイ・ギフト その他付帯サービス |
ラグジュアリーカード Titanium Card
ラグジュアリーカード Titaniumは、税金や広告費などの高額決済でもカードポイントの還元率が低下せず、JALマイルへ0.6%相当で上限なく移行できます。
カードポイントの還元率は1.0%ですが、JALマイル換算率は0.6%です。両者を混同しないよう注意してください。追加カードは最大4枚のため、多数の従業員へ配布する運用ではなく、経営者や役員による高額決済を中心に利用します。
年間の税金や広告費が大きく、JALマイルの年間移行上限を避ける場合におすすめです。
| 項目 | 内容 |
| 券面 | ![]() |
| 国際ブランド | |
| 年会費 | 55,000円(税込) |
| 発行スピード | 最短5営業日 |
| ポイント還元率 | 1.0%※1 |
| 追加カード | 年会費:16,500円(税込) |
| ETCカード | 年会費:永年無料 |
| 旅行傷害保険(海外) | 最高1.2億円(自動付帯) |
| 旅行傷害保険(国内) | 最高1億円(利用付帯) |
| 各種補償 | ショッピングガーディアン保険年間最大300万円 |
| 空港ラウンジサービス | ・国内およびハワイの対象空港ラウンジを無料で利用可能 |
セゾンコバルト・ビジネス・アメリカン・エキスプレス®・カード
セゾンコバルトは、本会員と追加カードの年会費が無料です。通常利用のJALマイル換算率は0.25%ですが、対象のWebサービスでは1.0%相当まで上がります。
追加カードは最大9枚まで無料で発行できます。一方、旅行傷害保険、航空便遅延補償、空港ラウンジは付帯せず、SAISON MILE CLUBにも登録できません。
維持費をかけずに法人カードを導入する場合や、対象Webサービス専用の決済カードとしておすすめです。
| 項目 | 内容 |
| 券面 | ![]() |
| 国際ブランド | |
| 年会費 | 永年無料 |
| 発行スピード | 最短3営業日 |
| ポイント還元率 | 0.5%〜2.0%※1 |
| 追加カード | 年会費:永年無料 |
| ETCカード | 年会費:無料 |
JALオンラインと他社法人カードを組み合わせる方法
JAL便の予約管理とカード決済は、必ずしも同じサービスへ集約する必要はありません。航空券の手配はJALオンライン、支払いはJALマイルが貯まる法人カードと役割を分けることで、予約変更への対応と経費還元を両立できます。
JALオンラインとは
JALオンラインは、法人向けの国内線予約・管理サービスです。初期費用や年会費はかからず、航空券の予約、発券、変更、利用実績の管理をオンラインで行えます。
主な機能は以下のとおりです。
- 予約変更に対応した法人専用運賃「ビジネスフレックス」の利用
- 部署や出張者ごとの予約・利用状況の一元管理
- 利用データのCSV出力
- パソコンやスマートフォンからの予約・変更
出張者が個別に航空券を購入して精算する運用と比べて、管理部門が予約内容と利用実績を把握できます。
航空券の手配とカード決済を分ける
JAL法人カードは搭乗ボーナスを受けられる一方、日常の経費決済ではJALマイルが貯まりません。経費決済の還元を重視する場合は、JALオンラインの精算カードにセゾンプラチナなどの他社法人カードを設定します。
この運用では、JALオンラインが航空券の予約・変更と利用管理を担い、法人カードが決済マイルと経費管理を担います。予約手配と決済を分けることで、それぞれのサービスの強みを活用できます。
ただし、JALオンラインですべての法人カードを利用できるわけではありません。精算方式、カード発行会社、カードの種類によって利用可否が異なるため、申込み前にJALまたはカード会社へ確認してください。
JAL法人カードを保有せず、他社ビジネスカードのみで運用する場合は、JALカードの入会搭乗ボーナス、毎年初回搭乗ボーナス、搭乗ごとのボーナスマイルは受けられません。JAL法人カードを別途保有している場合は、航空券を他社カードで決済しても搭乗ボーナスの積算対象となります。
利用条件別に年間コスト・JALマイル・管理負担を比較
カードの年間コストや獲得マイルは、決済額と発行枚数によって変わります。ここでは、JAL CLUB-A法人カード、セゾンプラチナ、アメックス・ビジネス・ゴールドを2つの条件で比較します。
フライトマイルは搭乗者個人のJMB口座、カード決済マイルはカード契約者側に積算されるため、別々に記載します。
年間利用400万円・カード5枚の場合
以下は、JAL航空券を年間100万円、一般経費を年間300万円決済するケースです。
- JAL航空券利用額 年間100万円
- 一般経費 年間300万円
- 合計決済額 年間400万円
- カード枚数 本会員1枚と追加カード4枚
- 区間マイル合計 年間約10,000マイル
| 比較項目 | JAL CLUB-A法人カード | JALオンライン+セゾンプラチナ | JALオンライン+アメックス・ゴールド |
| 年間コストの概算 | 55,000円 | 51,700円 | 52,800円 |
| 搭乗者に貯まる フライトマイル | 約14,500マイル | 約10,000マイル | 約10,000マイル |
| カード決済で貯まる JALマイル | 0マイル | 約45,000マイル | 約16,000マイル |
| 航空券の予約・変更 | JALカード割引 | ビジネスフレックス | ビジネスフレックス |
| 追加カードの管理 | 書面手続き | 最大9枚まで発行可能 | 最大99枚まで発行可能 |
| 主な強み | 搭乗ボーナス25% | 通常経費のマイル還元 | 基本カードの出張補償と追加カード枚数 |
※年間コストは更新年を基準とした概算です。セゾンプラチナはSAISON MILE CLUB年会費5,500円、アメックス・ゴールドはメンバーシップ・リワード・プラス年会費3,300円を含みます。
※アメックス・ゴールドの年間コストは、付帯特典なしの追加カードを利用し、各カードで管理手数料が発生しない条件を満たした場合の概算です。付帯特典なしの追加カードでは、旅行傷害保険や空港ラウンジなどを利用できません。
※JAL CLUB-Aのフライトマイルは、区間マイル10,000マイル、搭乗ボーナス25%、毎年初回搭乗ボーナス2,000マイルを1人分加算した概算です。
年間400万円を通常の積算対象経費として決済する場合、カード決済マイルはセゾンプラチナが最多です。搭乗ボーナスを優先する場合はJAL CLUB-A、出張補償と追加カード管理を重視する場合はアメックス・ゴールドを選んでください。
年間利用1,300万円・カード10枚の場合
以下は、JAL航空券を年間300万円、一般経費を年間1,000万円決済するケースです。
- JAL航空券利用額 年間300万円
- 一般経費 年間1,000万円
- 合計決済額 年間1,300万円
- カード枚数 本会員1枚と追加カード9枚
- 区間マイル合計 年間約30,000マイル
| 比較項目 | JAL CLUB-A法人カード | JALオンライン+セゾンプラチナ | JALオンライン+アメックス・ゴールド |
| 年間コストの概算 | 110,000円 | 68,200円 | 52,800円 |
| 搭乗者に貯まるフライトマイル | 約39,500マイル | 約30,000マイル | 約30,000マイル |
| カード決済で貯まるJALマイル | 0マイル | 約146,250マイル | 約52,000マイル |
| 追加カードの手続き | 9人目以降は法人入会申込書が必要 | 最大9枚まで発行可能 | 最大99枚まで発行可能 |
| 主な強み | 搭乗ボーナス25% | 高額な通常経費のマイル還元 | 基本カードの出張補償と追加カード枚数 |
※JAL CLUB-Aのフライトマイルは、区間マイル30,000マイル、搭乗ボーナス25%、毎年初回搭乗ボーナス2,000マイルを1人分加算した概算です。
カードを10枚運用する場合、JAL CLUB-Aは9人目以降の追加に書面手続きが必要です。通常経費のマイル還元を優先する場合はセゾンプラチナ、追加カードのコストと出張補償を優先する場合はアメックス・ゴールドが候補となります。
シミュレーションを見る際の注意点
セゾンプラチナとアメックス・ゴールドは、利用先によってマイル換算率が変わります。税金、公金、一部の公共料金などが含まれる場合は、通常経費と分けて計算してください。
また、JALオンラインで利用できるカードは、精算方式、発行会社、カード種類によって異なります。導入前にJALまたはカード会社へ利用可否を確認してください。
管理部門が押さえるべきJALマイル運用と社内規程
JAL便の出張や法人カードの決済で貯まるマイルは、種類によって積算先が異なります。社内トラブルを防ぐため、マイルの利用範囲、航空券の手配方法、経費精算のルールを出張旅費規程に明記してください。
フライトマイルとカード決済マイルを分けて管理する
航空券を会社が購入した場合でも、搭乗によって発生するフライトマイルは、原則として搭乗者個人のJMB口座に積算されます。
一方、法人カードやビジネスカードの決済で得たマイル・ポイントは、カード契約者側の口座に積算されます。両者は積算先と利用者が異なるため、同じ会社のマイルとして一括管理したり、単純に合算したりすることはできません。
社内ルールがない場合、出張の多い社員だけがマイルを私的利用することへの不公平感や、マイル獲得を優先した高額運賃・迂回経路の選択が問題となる可能性があります。
出張旅費規程に定める項目
出張旅費規程には、次の内容を明記してください。
- 航空券はJALオンラインなど会社が指定する方法で手配する
- 業務出張で得たフライトマイルの私的利用可否を定める
- カード決済で得たマイル・ポイントの管理者と利用目的を定める
- 経費精算は実際の支払額と領収書、利用明細をもとに行う
- マイル獲得を目的とした不要な高額運賃や迂回経路を禁止する
フライトマイルの私的利用を認める場合も、会社として明確な方針を定め、全社員へ同じ基準を適用する必要があります。
税務・会計上の基本視点
社員個人に付与されたフライトマイル
会社負担の出張で社員個人に付与されたフライトマイルを私的に利用した場合の税務上の扱いは、取得方法や利用目的によって異なります。一律に一時所得と断定せず、社内規程で私的利用の可否を定め、必要に応じて税理士へ確認してください。
カード決済で得たマイル・ポイント
事業決済で得たマイル・ポイントの会計処理は、契約名義、積算先、利用目的、会社の会計方針によって異なります。利用時には、購入代金から差し引く値引処理や、使用額を雑収入として計上する処理などがあります。
社内で処理方法を統一し、具体的な仕訳や税務上の判断は税理士へ確認してください。
航空券の手配方法、マイルの利用範囲、経費精算、会計処理を社内規程で統一することで、マイルを活用しながら適切な出張管理を行えます。
JAL法人カードに関するよくある質問
Q1.個人事業主や設立直後の法人でも申し込めますか
JAL法人カードは、原則として国内に所在し、業歴5年以上かつ黒字決算の法人などを対象としています。設立直後の法人や個人事業主は、申込条件を満たさない可能性があります。
新設法人や個人事業主は、代表者個人を基準に審査するセゾンプラチナ・ビジネス・アメックスまたはアメックス・ビジネス・ゴールドを選んでください。ただし、申込みができる場合でも、審査結果は個別に決まります。
Q2.ショッピングマイル・プレミアムに加入できますか
加入できません。JAL法人カードはショッピングマイル・プレミアムの対象外で、日常の事業経費を決済してもJALのショッピングマイルは積算されません。
経費決済でもJALマイルを貯める場合は、経営者本人の利用ならJALダイナース、複数人で経費を決済するならセゾンプラチナを選んでください。
Q3.搭乗で貯まるマイルは社員個人のJMB口座に積算できますか
搭乗時に社員本人のJMBお得意様番号を登録すると、フライトマイルは本人のJMB口座へ積算されます。会社が航空券を購入した場合も同様です。
一方、ビジネスカードの利用で得たマイルやポイントは、カード契約者側の口座へ積算されます。フライトマイルとカード決済マイルは積算先が異なり、原則として合算できません。
Q4.JAL法人カードの発行にはどれくらいかかりますか
発行目安は、申込書類の到着後から約6〜7週間です。書面の提出が必要なため、直近の出張には間に合わない可能性があります。
発行を急ぐ場合は、オンラインで申し込めるセゾンプラチナなどのビジネスカードを選んでください。実際の発行期間は、審査や書類の提出状況によって変わります。
Q5.親カードを発行せず、ETCカードだけを作れますか
ETCカードだけを単体で発行することはできません。JAL法人カードでは、カード使用者1人につきETCカード1枚が発行上限です。
複数の社用車でETCカードを使用する場合は、必要な人数分の追加カードを発行します。親カード1枚で複数のETCカードが必要な企業は、複数枚発行に対応する他社法人カードを選んでください。
まとめ 出張頻度と経費管理からカードを選ぶ
JAL法人カードは、経費決済による還元ではなく、JALカード割引と搭乗ボーナスを重視する企業で有効です。JAL便の搭乗回数が多い場合はCLUB-A、搭乗が年1〜2回程度で近距離中心なら普通カードを選んでください。
通常経費によるJALマイル還元を最優先する場合は、セゾンプラチナが第一候補です。経営者本人の出張特典と事業経費のマイル還元を1枚にまとめる場合は、JALダイナースとビジネス・アカウントを選んでください。
多数の従業員へ追加カードを発行し、出張補償も重視する場合は、アメックス・ビジネス・ゴールドが有効です。高額な税金や広告費を決済し、JALマイルの移行上限を避ける場合は、ラグジュアリーカードを選んでください。
JALオンラインと他社カードを組み合わせる場合は、精算方式、カード発行会社、カード種類によって利用可否が異なります。導入するカードを決める前に、JALまたはカード会社へ利用可否を確認してください。
最終的には、JAL便の搭乗回数、年間決済額、追加カード枚数、出張補償の必要性を基準に選択します。還元率だけで判断せず、自社の運用条件に対応できるカードを選んでください。








